隠れ蟹

戦國ナイト、先輩スペシャル。


それに向けて、先輩の話でもしようか。




当時俺は中学１年。

テニス部に入り、さぁ、これから青春を満喫だー！って時。

現れた男。



斉藤先輩。

当時、中３。



悪ノリ大好きな先輩で、ホントお世話になった先輩。

いつもジャージのチャックを下のほうまで下ろしている先輩。

なぜか俺にも無理やり同じ格好をさせる。

だって、先輩の言う事は絶対だしね。





斉藤先輩はテニスの腕はソコソコで３番手（補欠のチョット上）。

顧問の先生が、生徒のやる気を試すために、「お前ら！何番手になりたい？」と聞いてきたとき、俺は憧れの斉藤先輩のいるポジション、迷わず「３番手！」と言ってしまい、やる気のない生徒のレッテルを貼られてしまった。。。

本当は「１番手！」と答えるのが正解。





先輩には俺と同い年の妹「はるさん」がいて、何かと言うと「はるさん、可愛いだろー？結婚して俺の弟になれよー」と言っていた。

はるさんと俺は小学校からの同級生。

兄に負けず面白い人で、みんなから「タコ」と呼ばれていた。タコ元気かなー。




ある日、斉藤先輩に呼び出され、駅に連れていかれた。

何かなと思ったら手紙を手渡され、「コレ、●●ちゃんに渡して返事聞いてこいよ」

オイオイ。代理告白かぃ。。。

しゃーない。先輩の頼みだ。よし頑張ろう!




●●ちゃんは、やはり俺の２つ年上で、大して可愛くない。

先輩の趣味も困ったものだ。

手紙を渡し、読んで返事をもらってくる。。。。「ごめんなさい」



気まずいッスよ先輩。。。



さすがに落ち込んでいる斉藤先輩。

代理告白のお礼にジュース奢ってもらい、たまり場のコインランドリーでタバコを教えてくれた。

気持ちの悪いケムリを無理やり吸い込み「タバコうまいっすねー」とカッコつける。



俺は２年になり、先輩は卒業。

高校に行ってしまってからも、たまに遊んでくれたなぁ。

ま、悪さしか教えてくれなかったけど。



人格を形成する一番大切な時期。

斉藤先輩から教わった数々の事。

バカで、お調子者で、肝っ玉小さい。



しっかり受け継いじゃったじゃねーかー！先輩!




今も変わらず、バカで、お調子者で、肝っ玉の小さい斉藤先輩であって欲しいものです。

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